海洋研究開発機構 超先鋭研究開発部門 超先鋭研究開発プログラムでは、科学研究費助成事業 学術変革領域研究 (A) 「分子サイバネティクス」の計画研究「ミニマル人工脳のための記憶・学習分子回路の開発 (2020年度~2024年度 研究分担者:小宮 健)」および科学技術振興機構 戦略的創造研究推進事業(社会技術研究開発) ELSIプログラム「研究者の自治に基づく分子ロボット技術のRRI実践モデルの構築 (2021年度~2024年度 代表者:小宮 健)」に従事するポストドクトラル研究員1名を募集いたします。
【研究内容】
超先鋭研究開発プログラムでは極限環境に生息する微生物の探索や、様々な微生物が持つ機能の解明を通じて人工生命機能を作成する技術の研究を進めています。その一つとして、生体分子で構成された、生物を超える機能を発現する分子システムの開発を行っています。
本公募では、生体分子や酵素の反応を組み合わせて高感度な分子検出や精密な分子操作を実現し、生物のように効率の良い情報処理や分子変換が行えるシステムを構築することで、人工細胞の創生や生命起源の解明を含む生命科学研究に取り組むポストドクトラル研究員を募集します。たとえば無細胞での人工代謝系の構築や、医療から細胞プロセスの制御まで幅広く利用できるDNAコンピューティング反応など、従来とは異なる発想のテクノロジーを実現して生命科学の問題を解決する分野融合研究の推進が期待されます。採用されたポストドクトラル研究員は、機構および国内外の研究者らと積極的に連携しながら、下記に関連するテーマに取り組んでいただきます。具体的な研究対象およびアプローチに関しては、応募者の専門および経験を考慮して柔軟に検討いたします。
(1)DNAや酵素を用いた分子回路の構築と、これを用いた生命現象の計測・制御
(2)細胞外に構築した人工代謝系による生命機能の理解と有用分子生産
(3)上記の成果を関連学会や査読付き学会誌等で発表し、その価値を広く社会に還元する。
【関連する専門分野】
生体分子化学、合成生物学、微生物学、生命情報科学、進化分子工学、µ-TAS、DNAナノテクノロジー
超先鋭研究開発部門
募集期限:2022年07月21日まで
海洋研究開発機構(以下JAMSTEC)地球環境部門 地球表層システム研究センター 物質循環・人間圏研究グループでは、このたび下記の要領で、環境省・国立環境研究所からの受託研究「温室効果ガス・水循環観測技術衛星(GOSAT-GW)による二酸化窒素(以下NO2)濃度観測に関する導出アルゴリズムの開発、データ処理系の構築、プロダクト検証体制の構築及びデータの利活用研究(2020年度〜 機構代表者 金谷 有剛)」に従事するポストドクトラル研究員を1名募集します。
【研究内容】
2023年度に打ち上げが予定されるGOSAT衛星シリーズの3号機(GOSAT-GW)では、温室効果気体であるCO2とメタンの大規模排出源を評価するため、大気汚染物質であり燃焼起源のマーカーとなるNO2も観測対象とする計画です。そこで本受託研究では、このNO2計測の信頼性向上に資する検証観測や、温室効果気体との複合的な観測データ解析など、以下の業務に従事し、自立して研究を遂行するポストドクトラル研究員を募集します。業務を遂行するにあたり、JAMSTECが開発し運営しているMAX-DOAS観測網やその他の観測機材(NASAが開発したPandoraなどのリモートセンシング機器や地上濃度計測機器)、既存データ、国際的な協力体制などを活用することが可能です。
1) NO2の衛星観測を検証評価するための地上・船上での観測的研究、温室効果気体との複合的な観測的研究
2) 衛星観測のバイアス要因の解明やアルゴリズム改良に資するデータ解析
3) 全球的な衛星検証体制を確立するための国際連携(欧州のTROPOMI、韓国の静止衛星GEMS、Pandonia地上網など)
4) 課題に係る報告書作成や、査読付き論文の執筆
【関連する専門分野】
大気化学、リモートセンシング、光学計測、環境科学、物質循環学、地球物理学、気候科学、気象学など
地球環境部門
募集期限:2022年06月30日まで